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大富豪になった 元・門番

   

あるところに
売春宿で門番をしている男がいた。

給料も安く忙しいし、
他人に誇れる仕事でもないから、
満足はしていなかったが、
男は読み書きができない上に、
これといった特技もない。

だから、仕方なく
その仕事を続けていた。

しかし、
その売春宿の経営は
思わしくなかった。

そんなある日、
売春宿の主人は門番の男を
呼び出してこう告げた。

「明日から詳細なデータを取るから
報告書を出すように!」

「はぁ・・・でも、私は、
読み書きができないので・・・」

「なんだって?
じゃあ、君は今日限りでクビだ!」

男は世界が
崩れ落ちていく気分だった。
突然仕事を失い頭を抱えた。

「(これからどうやって生きていこう・・・。)」

考えた挙句に
彼がようやく思いついたのは、
「家具の修理」だった。

男は売春宿でよく、
ベッドや家具の修理をしていたのだ。

それを
新しい仕事にしようと
心に決めた。

男は金物屋がない
自分の村を出て、
数日かけて離れた町に行き工具を揃えた。

家に戻って
しばらくすると、
隣に住んでいる若い男がやってきた。

「金づちをお持ちじゃありませんか?
あればお借りしたいのですが。
もちろん借賃はお支払いします。」

少し悩んだ結果、
男は金づちを貸すことにした。

修理の仕事なんて、
いつもあるわけじゃないし、
もしかしたら当分
仕事にありつけないかもしれない。

今、工具を貸して
お金がもらえるならその方がいい。
そう考えたのだ。

ところが、
村には金物屋がないだけに、
その工具貸しの仕事が重宝され、
売上はドンドン伸びていった。

そのうちに
工具の販売もはじめ、
それも大繁盛して、
あっという間に男は大富豪になった。

それからしばらくして、
村に恩返しをしようと思い立った男は、
大金を寄付して学校を作った。

その開校を祝う席で、
村人の一人に男はサインを求められた。

「申し訳ないのだけど、
私は読み書きができないんです。」

「えっ!?あなたが!?」

その村人は
とても信じられないといった
表情で聞き返した。

「読み書きができないのに、
こんなに成功して、
村に学校を寄付するまでに
なられたのですか・・・?
もし読み書きができたら、
どんなに大きな仕事を、
成し遂げられていたことでしょう?」

「その疑問になら、
簡単にお答えすることができますよ。」

男は静かに言った。

「もし読み書きができたなら、
私は今も売春宿の門番をしていたでしょうね。」

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■ 「持たざる者」の強さ
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これは
ユダヤ教の典範「タルムード」の
有名な寓話だ。

※参考: https://ul-plus.com/l/m/kBPtAbWFR8Wj4K

この寓話の主人公を
「単に運が良かっただけの男」と
一蹴することはもちろん可能だ。

事実、
工具貸しの仕事を選んだのは
偶然だし、その後のエピソードも
出来過ぎだと思うかもしれない。

でも、
この寓話には重要な教訓がある。

それは、
強みは時として足かせになり、
弱みは時として武器になるということだ。

そもそも
強みや弱みというもは、
絶対的なものではなく、
環境や状況に依存して変化する。

この主人公の場合、
読み書きができないという
弱みがあった。

でも、もし、
主人公が契約の
打ち切りを告げられた際に、

「よし!今から
読み書きの勉強をするぞ!」

と一念発起、
やる気に溢れてしまったら、
一生、門番をやるハメになっていた。

読み書きが
できなかったからこそ、
つかめた成功なのだ。

基本的に僕らは、
自分の強みや能力を起点に
行動しようとする。

もちろん、
この行動自体は
間違いとは言えないけど、
強みに固執するあまりに
環境の変化に適応できないこともある。

そういう場合には、
一度、自分の持ち物を手放して、
ゼロベースで発想することが重要だと、
この寓話は教えてくれているのだ。

さらに言えば、
その村に「金物屋」がないことは
周知の事実だった。

つまり、
やろうと思えば
この主人公と同じ商売を
村の住人全員ができたのだ。

専門用語で言うなら
「ブルーオーシャン」だった。

ところが、
主人公が始めるまでは
誰も気づくことすらなかった。

何も持っていないからこそ、
主人公は気づくことができたのだ。

 

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