日本人が未来永劫 豊かさを実感できない理由 ~ 時間の概念、観念
2017/08/16
運転手の仕事を再開して、いろいろなお客さんに当たるが、
その中の、ありがたいお客さんに、外国人観光客に 富士山観光を案内している ガイドのK氏がいる。
私に とって、とても ありがたいのは
時間の意識が強い、という点。
「仕事は 勤労時間でなく 拘束時間で考える」
神経を遣っている間、自分が好きにできない時間は、拘束時間である
この部分、共感しているのです !
私は、サラリーマン、労働者のみならず、日本人が豊かさを実感できないのは、
こういう精神面、心理、思い込み、洗脳・・・・・にある、と考えてます。
はたして、サービス残業 云々以前に、拘束時間を考えている サラリーマン、労働者は、どのくらい
いるでしょうか?
意識すらしない人々が大半で、ごく少数は 考えてはいるものの、「仕方ない」と諦めているのではないでしょうか?
むしろ、考えるどころか、こういう話などしようものなら
「そんなこと、言うやつは、根性無し。人生甘いんだよ !」
と、説教を垂れられるのが、オチです。
私に、そうはき捨てた輩は、いましたね。
どこか、会社に出勤する、
直行直帰の場合なら、現場に出向く・・・
こういう場合、世の中の発想は、勤務時間ベースです。
しかし 実際問題として、人生ベースで考えた場合、もっと厳しい現実にブチあたります。
私が 公務員時代(郵便局が民営化される以前)
サラリーマンの同期からは、うらやましい、そんな楽してて、文句言うんじゃない?!
そんな意見が もっぱらでした。
私の ふだんの出勤の タイムスケジュールは
午前6時半 起床
朝食 & 身支度 7時過ぎ 自宅出発
通勤 バイク 30分
8時少し前 局到着、着替え、準備
朝礼 8時半から
というペースでした。
帰りは、公務員は、繁忙期の予算がつかないときは、残業禁止 !
夕方5時35分の終業ベルまでに、外回りの日報報告書、経理まで 全部終わらせなければならなかったので、
飲み会さえ断れば、一般の民間会社よりは、たぶん 早い帰宅ができていた、と思います。
それでも、夕方の混雑の中、バイクで帰宅すると、午後6時は、さすがに無理でした。
これでも 会社勤めのサラリーマンや、直行直帰できない労働者からみれば、
恵まれた環境だ
といわれたものです。
労働基準法に 則って、8時間労働の 「法的規制」は守られていたのですから。
でも、よ~く、冷静に 考えていただきたいのです。
午前6時半 起床から、午後6時過ぎ帰宅までだと、ほぼ 12時間弱、1日24時間の 半分にもなる時間です!
この時間、はたして あなたの自由にできるのでしょうか?
身支度しないで出勤するのも、始業、終業、時報ピッタリ、なんて、許されないのが、
組織というものではないでしょうか?
始業時刻ピッタリに出社してたら、たちどころに
「やる気のない社員」として、リストラ候補や、パワハラの対象にされるのは、まず間違いないでしょう。
減給処分のスキを伺っている 上司に 睨まれるのも、日本の職場(海外は 働いたことがないので、わかりませんが)だったら、当然、常識の範囲で、
「お前、そんなことで 通用すると 思ってんのかよ!」
と 先輩、同僚に 胸倉つかまれることも、ありました。(経験者は語る)
少なくとも、会社の都合に、あなたの時間、強いては、人生を合せていることに、気づいている人は、
ほとんどいないし、こんな発想をする私など、「非国民!」と言われそうな雰囲気でした。
世間からすれば
恵まれた職場、勤務環境、労働法遵守のお手本・・・
私の場合、通勤時間 片道30分、ラッシュアワーの満員電車を避けていたので、これも
恵まれたほうだったと思いますが、
そんな職場で働いていても、自分の自由にならない、不自由な時間、拘束時間は 半日にもなるのです。
こういう時間の意識がない人々が たくさん集まり、
さらには、私のように、意識する人が 攻撃対象にすら、なってしまう職業環境。
これこそが、圧倒的多数の日本人が、未来永劫、豊かな人生が実現できない
無意識と洗脳による根源問題だ、と私は確信してます。
話が かなり長引いてしまいましたね。
この ガイド K氏は、
案内している時間だけでなく、自宅から待ち合わせ場所への移動、解散してから、自宅までの移動時間
という部分も、よく考えていたのです。
富士山周辺を、午後4時~4時半に出発して、スイスイ走っても、都内に到着すれば、6時にはなってしまう。
午後5時を過ぎると、急にクルマが増えて、渋滞発生する。
長年の 経験から、現地でガイドしながらも、隙間時間に、逆算して、運転手の私に
「○時○分までに、ここは出発したいですね。」
といってくれるのです。